2016年1月24日

ヨガスタジオのある住まい(設計:充総合計画)

ボクも参加している「家をつくろう会議」のメンバーでもある杉浦充(充総合計画)さんが設計された「ヨガスタジオのある住まい」のオープンハウスにうかがった。まず道路側に建てられた壁が特徴的な外観だと思い、後日Google画像検索をするとT・N-House(北山恒+architecture WORKSHOP)、HOUSE IN YOKOHAMA(TORAFU ARCHITECTS)、Mosaic House(TNA)等が類似の画像として表示された。今回拝見させていただいた住宅がそれらと似ているとは思えないが、いずれもその外観に理由をもった存在感のある建物であることは確かである。ここでは他の作品には触れないが「ヨガスタジオのある住まい」の特徴ある外観は敷地に接する道路の隅切り線から導かれたものだと思う。郊外のそれなりに交通量の多い道路に面するヨガスタジオとしての集客性を考えると特徴ある外観は有効に働くと思われるし、道路と共に隅み切られた部分を開口とする方法は南側からの直射日光を遮る意味においても有効だと考えられる。単なるファザードデザインとしての特徴ある外観ではないことは、実際に現地を訪れ実物を注意深く拝見させていただくことで読み取れる。オープンハウスはやはり楽しい。

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ほぼ2階に位置する居住空間は、天井も高くキッチンを中心にダイニングテーブルや畳敷きの小上がりがそれに接続されていることから、食事を中心に家族が団らんする生活スタイルが想像できる。そして生活者の笑い声がそころじゅうで聞こえてきそうな程の開放性を持った空間が広がっていたように思う。
またコストカットを目的にし、プレカットに盛り込んだ手摺等のディテールは存在感が有りすぎるようにも思えるが、このおおらかな空間にはそれも許容される。スケール感とディテールの巧みなコントロールである。

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上述した他にも住宅設計における構成要素となるモノは多岐に渡るが、それらを丁寧に読み取り優先順位を付けながら設計するという行為は設計者の能力に依存される部分がそれなりにある。豊かな住まい方を最優先に置くとついつい空間至上主義になりがちではあるが、他方でコストも勘案しながら多様な要素と価値観を十分にコントロールすることは当然の行為でもある。

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2階上部の南側に大きく切り取られた窓からは典型的な埼玉の郊外的景色が広がり、ロフト部にはそれと思えない程の広がりもある。どうやったらこのようなロフトがつくれるのか気になるところではあるので、その辺りはあらためて本人に確認してみたい。
長谷部勉

投稿者 長谷部 : 2016年1月24日 23:32