2012年12月24日

芹沢光治良記念館(旧芹沢文学館)

林立する松林を見ると叔父を訪ね毎夏の様に訪れた沼津の海岸を思い出します。先日訪れた我入道海岸の防風林を見て嘗ての記憶が蘇るような体験をしてきました。だから何?と思うかも知れませんが、体験が蘇った瞬間というのはそれはそれでボクにとっては貴重な時間だった訳です(笑)

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さて、海岸は大変美しく子供の頃は海ばかりを眺めていたような気がしますが、建築に興味を持つとその風景も変わって見えるものです。防風林の外れには故菊竹清訓氏が設計された芹沢光治良記念館(旧芹沢文学館)がひっそりと建っていました。

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スルガ銀行三代目頭取岡野喜一郎氏が発注者となり1970年に建設された芹沢文学館は、2009年の春に沼津市に寄贈され、同年10月に沼津市芹沢光治良記念館としてリニューアルオープンした市民活動を支援する機能を備えた展示スペースです。

公開スケジュールの確認をすることなく突然伺ったこともあり生憎休館日でしたが、入口で途方に暮れていると、館内に人影が。だめもとでお話させていただくと公開準備中の館長に内部をご案内いただけるという幸運に恵まれました。

松林の中に林立する4つの単位空間で構成されている旧芹沢文学館が風景と呼応する様子は実際に訪れてみると格段に良く感じられることになると思います。単位空間の1つに内包された螺旋階段も是非体験していただきたいと思います。また、屋上に上がると故大高正人氏が設計された「風に鳴る石碑」も臨むことができます。見学の際にはそちらもお忘れなく。

見学した後、事務所に戻り当時の新建築を見ると担当が富永譲氏だったことを知りました。菊竹事務所のOBは活躍されている建築家が本当に多い。日経アーキテクチャー最新号(2012.12.25)でも菊竹事務所が特集されており、友人の建築家である某鹿田氏の姿を見かけるなど(←内輪ネタで失礼いたしましたorz)

今までは芹沢文学友の会が主体となって運営していたこともあり、紹介される機会も少なかった旧芹沢文学館ですが、市に寄贈されたことや、今月発売された「菊竹清訓巡礼」にも掲載されているので、今後は来館者が増えることになると思われます。

この様な貴重の機会をいただいた館長に感謝しています。天才建築家と呼ばれる故菊竹氏の足跡をたどることは今後も必要になるだろうということで「菊竹清訓巡礼」を購入し、ますます精進してゆきたいと思います。

長谷部勉

投稿者 システム管理者 : 2012年12月24日 23:48