2012年10月27日

住宅課題賞

住宅課題賞2012の公開審査にうかがった。審査前に見た展示作品は建築そのものよりも周辺に存在する空隙を上手に扱った作品が多かったといった印象。建築離れの現れなのかもしれない。

会場には例年より多いと思われる参加者がいました。そして公開審査の対象作品に見られる男女比は今年も女性が多いらしい。建築好きな学生が増えたが女性の方が建築に興味を持っているということなのだろうか。

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さて、肝心の公開審査は今年も審査員各々が全ての作品にコメントしてから審査するという方式だった。全ての作品にコメントがつくのは学生にとってはありがたい試みだと思います。

東洋大学の押山さんの作品は沢山のモノを持つワケあり家族のための家。沢山のシェルフにより構成された作品。「モノの置き場所を住まいてに任せるのではなくシェルフの密度を設計者としてデザインして行くことができたら良かった。」と松岡氏のコメントをいただく。学内の選出から住宅課題賞への提出までには多少の時間があります。その期間に学内のエスキスを受け、自身の作品をデベロップすることが一次審査通過に繋がると思います。今年度の選出者はそのあたりも考慮したいところ。それにしても各審査員のコメントとその時間管理は見事だった。

それぞれの審査員のコメントは当然のことながら的を得たものだったが、「音をテーマにした作品は音と建築の部位の関係性が発見されていない。」「視線をテーマにした作品は多様性が無い。」という藤原氏のコメントが特に印象的だった。学生はテーマを設定したらもっと沢山の可能性を検討し、多角的に考えるコトができれば作品のクオリティーがあがるのではないかと思う。

各大学の課題は集合住宅や時間軸を扱ったモノが多かったが、具体的なまちなかで小さな住宅を計画や、平屋をベースにもっとも基本的な事柄を考えるといったモノ、そして最近話題のシェアハウスを扱ったモノもあった。住宅課題賞は異なる大学及び異なる学年の課題を比較するようなものなので審査基準の設定が難しいと思われるが、一次審査が終わったところで東京芸大の北城さんと法政大学の前波さんが4票を集めるなど審査員の評価はある程度集中していた。そして一次審査の発表が終わったところで敗者復活の7作品が追加されるなど。盛り上がる仕掛けもあった。

残念ながら時間の関係で最後まで拝聴することができませんでしたが、審査結果は近々の発表を楽しみにすることにします。
それから、今年から住宅課題賞が本としてまとめられるらしい。これはうれしいですね。ということで、今年の学生も頑張りましょう!

長谷部勉

投稿者 システム管理者 : 2012年10月27日 22:23