2011年12月25日

群馬音楽センター

高崎に行ったついでに群馬音楽センターに立ち寄りました。
10年以上前はプロジェクトの関係もあり高崎には頻繁に通っていましたが当時は時間を確保することが出来ず外観をチラ見することしか出来ませんでした。
当日管理室の方に見学のお願いをすると、ラッキーなことにホールを使ったイベントが開催されていなかったこともあり、快くご承諾いただけました。おかげさまで始めて内部を見学することができました。ありがとうございました。
日本で400件以上の建築をつくったアントニン・レーモンドの代表作のひとつに数えられているこの建物は竣工から50年が経過していますが、縮小する現在の経済状況の中で計画される建物のやっすっぽい合理的な表現(そうでないモノも勿論ありますがw)とは異質な、成長途中の日本経済を想起させられる喚起力に溢れたモダニズム建築だったと思います。

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地方における音楽ホールは大概の場合行政の予算によりつくられることになりますが、この建物は建設費用の1/3程度が地元の皆さんの寄付により集められたと聞いています。
そしてレーモンドはその費用を大切に使いながら大空間を成立させる為にコンクリート量を減らした折板構造を採用したのだそうです。
建物をつくっている時の背景を考えながら見学すると見えてくるモノも違ってきます。

以前在籍した事務所で設計監理を担当した複合商業施設にも立ち寄りましたが、経済至上主義で建てられた建物は残念ながら風化も激しいと感じてしまいました。

変わらない価値と退化する価値、そしてこれからの新しい価値を考える時間になりました。

長谷部勉

投稿者 システム管理者 : 2011年12月25日 23:07